今年のH.C.S.には、もう一台PUMPKIN SALLY製作の車がエントリーします。
今回で2回目のエントリー、1955 Ford F-100 です。
オーナーは滋賀県のDan君です。彼との付き合いは15年ぐらいになりました。
そんなDan君のF-100を紹介しましょう。
Dan君のF-100は、8年ほど前にPUMPKIN SALLYで組み上げたF-100です。予算の都合で、フロントサスペンションのスワップと、エンジン・ミッション・リヤホーシングのスワップ・配線の引き直しに留めていました。
ほとんどトラブルも無く、6年乗りながらローンの返済と貯金をして、2006年に自分の満足するF-100へと造りなおしました。
まずはチョップトップ。1955のF-100で、カッコイイチョップトップの車はごくわずか、自然で美しいチョップされた車を目指しました。
検討の末、リヤウインドーはツメずにオリジナルのサイズで下にずらし、フロントを多めにカット、ルーフはワンオフで作り直すことになりました。
キャビンが完成して、サンドブラストをかけ終わったところです。
他のボディーパーツも、サンドブラストをかけました。
シャーシは、フロントはそのままカマロサスペンション。リヤをCノッチして、4リンクサスペンションに変更。4輪エアサスペンション化。
ボディーを仮組みし、バランスをとって行きました。F-100はもともとフロントバンパーとフロントフェンダー前部が高くなっています。リヤもリヤフェンダー後部が高く、エアバックサスペンションを付けても、ランニングボード(ステップ)が着地しても、フロントバンパーとリヤ部分は全然落ちきりません。リヤの車高を高くしないと、フロントは低く見えない車です。
それを改善するため、ランニングボードとフロントフェンダー後部、リヤフェンダー前部を上に持ち上げ、サイドから見た車のアンダーラインを揃えました。これにより、水平に車高を落とした時に全体が低く見えるようになりました。
無骨なリヤ部分も、リヤフェンダーのラインとベットを自然でスポーティーに見えるように加工しました。
塗装して組み付け。エンジンは、350をリビルとして載せました。
ランニングボード裏にあった燃料タンクは、ランニングボードを上に上げたため使えなくなりました。ベットの下にきっちり収まるように、ワンオフで燃料タンクを製作。
こうしてこの1955 F-100は造り直されました。バンパーもボディーよりにセットし、フード(ボンネット)はBM逆ヒンジ化。
奇麗にアンダーラインがそろってすっきりまとまった1955 F-100 。
一見ただの奇麗なF-100ですが、オリジナルを重視しながら様々な部分を変更しています。
となりにオリジナルのF-100が並ぶと、どれほど違うか解ると思いますが、よっぽど詳しくなければチョップしている事さえ解らないと思います。出来るかぎりバランスを取り、違和感を与えない様に自然な感じに造りこんだ車です。
今まで雑誌で見たり、渡米してF-100が1000台も集まるイベントに行っても、ここまでバランスが良くシンプルだけどスマートでカッコイイ1955は見たことがありません。
私の中では、世界で一番カッコイイ1955 F-100です。
今年のH.C.S.に行かれる方は、是非このF-100をオリジナルと比べながら、よーく見てください。
もっとカッコイイ1955 F-100を見つけたら、教えて下さいね。